渚のあのね

 

◆九十九里浜について学ぼう。

 

千葉県(ちばけん)北東部(ほくとうぶ)の九十九里浜は、南北(なんぼく)約(やく)60キロメートルもあり、太平洋(たいへいよう)沿岸(えんがん)に沿(そ)った砂地(すなち)の海岸(かいがん)です。砂地の幅(はば)は、200メートルもある弓(ゆみ)の形(かたち)をした海岸で、今はサーフィンのメッカです。

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さて、60キロメートルと言えば、東海道(とうかいどう)だと東京(とうきょう)からほぼ茅ヶ崎(ちがさき)まで、の距離(きょり)になります。東京駅から茅ヶ崎駅までの砂浜なんて考(かんが)えられます??

ちなみに日本一(にほんいち)の砂浜は、遠州灘(えんしゅうなだ)で、静岡県(しずおかけん)の御前崎(おまえざき)から愛知県(あいちけん)の伊(い)良(ら)湖(ご)岬(みさき)までの約110kmだそうです。

九十九里浜の南北両端には、屏風(びょうぶ)岬(みさき)と太(たい)東岬(とうみさき)の二つの岬がそびえています。50メートルの高さの台地(だいち)ですが、とても柔(やわら)かく、脆(もろ)いので、そのため海食(かいしょく)されやすく、長い年月をかけて太平洋の荒波(あらなみ)にもまれて削(けず)られてきました。その侵食(しんしょく)され流れ出た土砂(どしゃ)が沿岸流(えんがんりゅう)に乗(の)って移動(いどう)して、入り江に砂洲状(さすじょう)に堆積(たいせき)して今のような帯状(おびじょう)の海岸線や九十九里平野(へいや)を作り出したと言われています。

砂浜は磯(いそ)浜(はま)と違(ちが)い、生き物(いきもの)には暮(くら)しにくい環境(かんきょう)ですが、ウミガメの産卵(さんらん)は砂浜でしかできません。九十九里浜はアカウミガメの産卵のほぼ北限(ほくげん)らしく、毎年(まいとし)10数個(すうこ)の巣(す)が確認(かくにん)されています。ウミガメの赤ちゃん、可愛(かわい)いですよね。砂浜をきれいにしないとね。

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さて、九十九という地名(ちめい)を時々見かけます。九十九は、「長い時間(九十九年)や経験(けいけん)」「多種多様(たしゅたよう)な万物(ばんぶつ)(九十九種類(しゅるい))」などを象徴(しょうちょう)し、「多種多様な万物が長い時間や経験を経て神(かみ)に至(いた)る物(者)」のようにおごそかな「多い」の意味(いみ)で使われます。

九十九里浜の他にも、長崎県(ながさきけん)の九十九島(くじゅうくしま)、九十九島(つくもしま:別のものです)、九十九折(つづらおり)などがあります。

九十九はつくもとも読みますが、九十九に一本(いっぽん)足す(たす)(つく)と「百(もも)」になるから・・・つくもも→つくも、となったらしいです。白寿(はくじゅ)は百から一を取り除くので99歳(さい)のお祝(いわ)いですね。

でも、九十九里浜の名前は、鎌倉(かまくら)時代(じだい)に源頼朝(みなもとよりとも)の命(めい)で6町(ちょう)(1町約109メートル)を一里(いちり)として、一里ごとに矢を立てたところ、60キロメートルあったため99本の矢が立ったので、九十九里浜といわれるようになったと言われています。

ちなみに、四十八も良く聞きますが、こちらは浄土(じょうど)教(きょう)の48願(しじゅうはちがん)というのが始まりのようで、48願で全てですから、一般(いっぱん)に多いことを表し、全体(ぜんたい)の総称(そうしょう)で「縁起(えんぎ)の良いたくさんの数」として48を使った呼び方が広まったのだそうです。

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相撲の技の48手。江戸(えど)の町(まち)火消(ひけし)も縁起(えんぎ)を担(かつ)いで48組(くみ)とされています。滝でも、三重県の赤目(あかめ)四十八滝といったふうに48という数を呼び名にする様になりましたが、滝が48あるわけではないし、○○四十八景(けい)も必ずしも48なくてもよくて、多いことの総称(そうしょう)として使っています。AKB48も48人じゃないですよね。

 

◆九十九里浜とイワシ

 

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九十九里浜は、日本列島(れっとう)に沿って北上(ほくじょう)する暖(あたた)かい黒潮(くろしお)がここを境(さかい)に日本列島を離(はな)れる個所(かしょ)で、一方、北から来る親潮(おやしお)の影響(えいきょう)を受(う)ける南端(なんたん)の地域(ちいき)でもあります。親潮は、千島(ちしま)列島(れっとう)に沿って南下(なんか)して日本の東岸(とうがん)を通過(つうか)する海流(かいりゅう)です。栄養塩(えいようえん)が豊富(ほうふ)で、「魚類(ぎょるい)を育(そだ)てる親となる潮(しお)」という意味(いみ)で付けられています。栄養塩の濃度(のうど)は黒潮の5~10倍(ばい)あり、春(はる)になると植物(しょくぶつ)プランクトンが大発生(だいはっせい)します。このためか、九十九里の沖(おき)は、水温(すいおん)や、塩分(えんぶん)の濃さが、イワシの住(す)むのに適(てき)していて、江戸(えど)時代(じだい)からイワシがたくさんとれ、我が国(わがくに)第一(だいいち)のイワシの漁場(ぎょじょう)です。

海底(かいてい)が平(たい)らで遠浅(とおあさ)な地域なので、昔から地引網(じびきあみ)も発達(はったつ)しました。

ちょっとデータが古(ふる)いですが、2002年度の日本のおもなイワシの陸揚(りくあ)げ漁港(ぎょこう)は、銚子(ちょうし)漁港が第1位で、千葉県、茨城県(いばらきけん)で第5位までを占めています。我々(われわれ)がお邪魔(じゃま)する片貝(かたがい)漁港も第4位です。

九十九里浜では、貝塚(かいづか)があった大昔(おおむかし)からイワシが漁獲(ぎょかく)されていたようです。しかし、九十九里浜のイワシが、最高(さいこう)の漁獲(ぎょかく)高(だか)をほこり、全国(ぜんこく)の漁獲高の三分の一をしめるようになったのは、江戸時代以降(いこう)です。それ以前(いぜん)は、イワシは魚偏(うおへん)に弱(よわ)いと書(か)くように日(ひ)持(も)ちしません。生活(せいかつ)の上からも、産業(さんぎょう)としても、あまり、重要(じゅうよう)ではなかったのですが、江戸時代になって、イワシを干鰯(ほしか)などにして肥料(ひりょう)や食料(しょくりょう)としてから、盛(さか)んになりました。

今の時期においしいシラスは、カタクチイワシ・マイワシ・イカナゴなど、白い稚魚(ちぎょ)の総称(そうしょう)です。生シラス、釜揚(かまあ)げシラスなど、おいしいですね。ちなみに「しらうお(白魚)」は、サケ目シラウオ科の海水魚(かいすいぎょ)、「しろうお(素魚)」は、スズキ目ハゼ科の海水魚、ウナギの稚魚はシラスウナギで、種類が違(ちが)うんですよ。

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九十九里浜のイワシ料理は、多種多様(たしゅたよう)。刺身(さしみ)にタタキ、なめろう、天ぷら、イワシフライにつくね汁といろいろあります。

さて、イワシと言えば、最近(さいきん)よくTV(テレビ)で紹介されるのが、イワシ玉(だま)です。

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食物(しょくもつ)連鎖(れんさ)の下のほうにいる弱いマイワシ、カタクチイワシなどが何万匹(なんまんぴき)もの群(む)れでつくる美(うつく)しい変幻(へんげん)自在(じざい)の球形(きゅうけい)の群(む)れを言います。球状(きゅうじょう)や竜巻状(たつまきじょう)などに形を変え、捕食者(ほしょくしゃ)から身(み)を守(まも)るために群れをなすと言われています。銀(ぎん)のカーテンに例(たと)えられる壮大(そうだい)で美しい光景(こうけい)ですが、一方(いっぽう)、群れをなすことで目立(めだ)ってしまい、サメやイルカ、鯨(くじら)などの捕食者を呼び寄(よびよ)せてしまう事もあるそうです。

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ハマグリも九十九里浜の名物(めいぶつ)で、認定品(にんていひん)は5cm以上のもので、焼(や)きハマグリは身(み)が厚(あつ)くプリプリした食感(しょっかん)と濃厚(のうこう)な旨(うま)みを楽しめるそうです。でも、勝手(かって)に潮干狩(しおひ)りをいてはいけません。潮干狩りができるのは、潮干狩り場(ば)だけです。

潮干狩り場でないところで、ハマグリが獲(と)れたから持って帰って食べようなんて考えないで下さい。漁業権(ぎょぎょうけん)侵害(しんがい)で捕(つか)まりますよ。

◆九十九里浜と生き物(いきもの)

九十九里浜は渡り鳥(わたりどり)の中継地(ちゅうけいち)です。波打(なみう)ち際(ぎわ)でよく見られるのは、メダイチドリトウネンキョウジョシギなどです。

メダイチドリ

メダイチドリ

キョウジョシギ

キョウジョシギ

数千キロの長旅(ながたび)の途中(とちゅう)に砂浜で一休みして餌(えさ)をとり、エネルギーを補給(ほきゅう)します。同じころ、やはり旅の途中のアジサシの大群(たいぐん)もやってきます。

アジサシ

アジサシ

砂浜では、スナガニや二枚貝(にまいがい)、巻貝(まきがい)も多く見られます。
浜辺で春から初夏(しょか)に淡(うす)紅色(べにいろ)の花を咲(さ)かせるのは、ハマヒルガオ。

ハマヒルガオ

ハマヒルガオ

砂浜の女王(じょうおう)と言えるでしょう。毎年5月下旬から6月にかけて各地の砂浜で花を開きます。最近は、要注意外(ようちゅういがい)来生物(らいせいぶつ)のコマツヨイグサの増加(ぞうか)によりハマヒルガオは著(いちじる)しく減少(げんしょう)しているそうです。

ハマダイコンは、白や淡いピンク色の花を咲かせます。

ハマダイコン

ハマダイコン

アブラナ科ですので花の色は違いますが、菜の花(なのはな)によく似ています。栽培(さいばい)していたダイコンが野生化(やせいか)したものですが食べられません。

豆(まめ)の仲間(なかま)のハマエンドウの濃(こ)い赤(あか)紫色(むらさきいろ)の花は、とても鮮(あざ)やかで目に残ります。

ハマダイコン

花はスイートピーに似ていて、実(み)はエンドウマメのような形状(けいじょう)で、若いものは芽(め)と共に食べられますが、毒性(どくせい)があるので、過食(かしょく)は禁物(きんもつ)だそうです。

秋には、ハナイソギク、イソギクが黄色(きいろ)い花を咲かせます。

 

《海岸(かいがん)にはどんなごみがあるのかな?》

海岸(かいがん)には、いろんなごみが捨てられたり(す)、流れて(なが)きたりします。さて、どんなごみがあるのかな?

①   飲み物(のみもの)や食べ物(たべもの)の容器(ようき)、袋(ふくろ):ペットボトル、お弁当(べんとう)、お菓子(かし)の袋(ふくろ)など。ごみは、ちゃんと持って(も)帰ろう(かえ)ね。

②   花火(はなび):夏(なつ)に多く(おお)なります。特(とく)にロケット花火(はなび)。花火(はなび)をしたら、燃えかす(も)は水(みず)で消して(け)から、持って(も)帰ろう(かえ)ね。

③   タバコの吸殻(すいがら):海岸(かいがん)でポイ捨て(す)されたものや、街(まち)でポイ捨て(す)されたものが川(かわ)から海(うみ)に流れて(なが)きます。

④  ライター:使い捨て(つかいす)ライターもよく見つかります。中(なか)には、中国語(ちゅうごくご)や韓国語(かんこくご)が書かれているものもあります。外国(がいこく)の船(ふね)から捨てられた(す)のかな?中国(ちゅうごく)や韓国(かんこく)から流れて(なが)きたのかな?
⑤   流木(りゅうぼく):大雨(おおあめ)や台風(たいふう)の後(あと)に流れ着きます(なが つ)。流木(りゅうぼく)は専門(せんもん)の人(ひと)が集めて(あつ)いますので、今回(こんかい)は拾わない(ひろ)でね。

⑥  海藻(かいそう):台風(たいふう)のときに多く(おお)打ち(う)あげられます。また、海(うみ)の中(なか)で寿命(じゅみょう)がつきて、古い(ふる)ものが岩(いわ)から剥がれ(は)、新しい(あたらしい)ものに代わります(か)。海藻(かいそう)は、自然(しぜん)のものなので、今回(こんかい)は拾わない(ひろ)で下さいね。

⑦ お宝(たから):ビーチ清掃(せいそう)の後(あと)の工作(こうさく)教室(きょうしつ)で使う(つか)具材(ぐざい)にします。ごみでも、貝(かい)がらでも、何でも構いません(かま)。皆さん(みな)がこれはいいな!と思った(おも)ものがお宝(おたから)です。どんなものを作ろう(つく)かな~。考えながら(かんが)拾って(ひろ)ね。

 

《何(なに)をつくろうかな?》

海岸(かいがん)で拾った(ひろ)貝(かい)がら、ペットボトル、空き缶(あきかん)。皆さん(みな)が集めた(あつ)お宝(おたから)を使って(つか)、何(なに)を作ろう(つく)かな?

でも海藻(かいそう)やヒトデは工作(こうさく)には使えません(つか)。後(あと)で腐(くさ)くなっちゃうからね。

拾った(ひろ)お宝(おたから)はお水(おみず)で洗って(あら)、砂(すな)や塩分(えんぶん)を取ります(と)。 お昼(おひる)ごはんの間(あいだ)に乾(かわ)かしましょう。

さて、いよいよ工作(こうさく)です。

接着剤(せっちゃくざい)にはグルーガンというピストルのような道具(どうぐ)を使います(つか)。グルーガンは熱(ねつ)でプラスチックを溶かして(と)、先端(せんたん)から液体(えきたい)にして出します(だ)。だから先(さき)っちょや溶けた(と)プラスチックは熱い(あつ)!絶対(ぜったい)に触らないで(さわ)ね。

これでくっつけて、ゆっくり10、数えて(かぞ)ね。1,2,3,4,5・・・10。くっついたでしょ。

これまで、ビーチ清掃(せいそう)でお友だち(おとも)が作って(つく)くれた作品(さくひん)を紹介(しょうかい)します。君(きみ)は何(なに)を作る(つくる)?

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さて、私たちは皆さんの工作をお手伝いする“NPO日本渚の美術協会”です。

私達は海岸漂着物を「海からの贈り物」として、アート創作を手段として海浜美化啓発活動をしています。

「海から生れた美術」なので「Sea Born Art(シーボーンアート)」と名付けました。

これらの作品から「海からのメッセージ」を感じ取ってもらえたら幸いです。

出来た作品の数だけ海がきれいになります。

そして海に対する思いやりの心を持った仲間が増える事を願っています。

シーボーンアートの世界をお楽しみ下さい。

“NPO日本渚の美術協会”では、体験アート教室もやっています。

お子様と一緒に、お友だちと、作ってみませんか。

楽しいスタッフが丁寧に教えてくれます。

ぜひ、連絡してくださいね。

NPO日本渚の美術協会

03-5298-7339

http://www.npo-nagisa.com/

  

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